キツネの楽器

「石井栄」エレガット(1997年製)

1998年に、友人(fl)とピアソラの「タンゴの歴史」に挑戦する為に購入しました。
当時は目黒に住んでいたので石橋楽器渋谷店にて。

選択基準は

1.ピックアップを内蔵している

2.生音もいけてる

3.ルックスがすてき

4.他の人が(あまり)持っていない
1.について:
クラシックを本格的にやる訳ではないし、バンドのライブや個人的自宅録音にも使いたかったので。
この楽器にはアクティブ・イコライザーもついていて音色が作りやすい。
特徴的なのはピエゾ付きブリッジのコマが弦ごとに独立している事。
このコマによって(若干ですが)オクターブ調整も可能。

2.について:
当時興味があったゴダン等を弾いてみたら、アンプを繋がないで弾くとペシペシ音がするだけで「生ギターを弾く喜び」が皆無で即却下。また、当初からエレクトリック化を前提としているアコギは、ハウリング対策のため楽器の「鳴り」を犠牲にせざるを得ません。
様々なエレガットを生音で試奏して「いい音」と自分が感じた楽器を選びました。

3.について:
これについては最初からこの楽器の雰囲気に惹かれました。
いわゆる「一目惚れ」状態です。
ハイポジションの弾きやすそうな形。ちょっとアンティック家具調の色。
厚めの指板。全体のバランスと雰囲気。

4.について:
お店の人から「ハンドメイドの一点もの」と聞いてからは「売れちゃったらどうしよう」と気になって夜も眠れず、1ヶ月程楽器屋に通って購入決意。

購入後、ネットで「石井栄」さんを検索してみると、リュートやリラギターやポルトガルギターなども制作されている方だと判明。古楽器って色々な形があって素敵です。
このエレガットは20万円弱でしたが、ネットによると彼の作る通常のクラシックギターにはその2〜4倍の価格がついていました。(ちなみにポピュラーなクラシックギターの値段って、オールド・ギブソン級が『普通』なんですねぇ。ため息。)
なんだか得をしたような気分になった一方で、『タグに書いてあるシリアルナンバー「ER」は、まさか「Error」の略じゃないだろうな?』という余計な心配もしたりして。(^^;;

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